シルバーウィーク・・

わが国では高齢者の5人に1人の方が、認知症になると言われている。認知症の方の家庭での介護や老々介護などの厳しい現状が度々話題になっている。そして受け皿としての介護施設などの恒常的人手不足をどう解消していくかが喫緊の課題なんだろう。

以前、介護施設で働く知人の話を聞いた事がある。知人の施設では自分で意志表示ができない人や食事、衣類の着脱なども介助なしではできない重度の方も生活しているという。一般の人からすれば、このように認知症が進むと何も分からなくなってしまうと思っている人が多いだろう。

しかし、重度の認知症の方でも、その方に寄り添い誠心誠意その方の介助をしていると、重度の方から「ありがとう」という言葉を掛けてもらい感動した事があったという。

介助側が誠意をもって認知症の方と向き合い介助していれば、認知症の方の心や魂に介助員の誠意が伝わっていく事を学んだという。

人として尊厳のある人を、認知症という言葉だけで判断し接して行くのではなく、認知症の方の内にある心や魂に伝わる接し方をする事が大切なのだろう。

わが国の65歳以上の高齢者はおよそ3,600万人。そのうち100歳以上の方は8万人を超えたという。国のために尽くしてきた高齢者の方々、そしてそれを支える家族が安心して生活できる社会が訪れる事を望みたい。