時の話題・・藤井聡太七段におもう

将棋界の藤井聡太七段。とうとう棋聖のタイトルを獲った。あの若さで将棋界のスーパースターへの道を着々と歩み続けている。私は将棋はやらないので藤井氏の一手一手の指し方のどこが凄いのか、何が天才的なのかは理解できない。

しかし、この藤井氏の将棋に対する姿勢、生き方に学ぶべきものが多い。藤井氏は近代将棋の指し方を基本にしながら、将棋界の名だたる棋士達も苦戦している、AI将棋の研究もしているという。

藤井氏の将棋の指し方は、既成概念にとらわれる事なく、藤井氏の駒が、盤上で自由に駆け回わる。「温故知新」という諺があるが、将棋の古典を基に、新しいものを研究し、新しい何かを生み出そうとしている。

そして最後の最後まで諦めない心。どんな苦境に立たされても、必ず活路は開けるという強い信念と、修練を積み重ねた結果、培われた自信。これが「諦めが肝心」ではなく「諦めないのが肝心」という心の持ち方を教えてくれる。この気持ちを持って九分九厘絶対不利な局面でも、絶妙な一手で形勢を逆転させ、勝利を勝ち取る事もあるのであろう。

さらにもう一つ、将棋に対する所作の美しさである。勝敗に関係なく対局相手を尊ぶ態度と言動の素晴らしさに感動する。おごり無く、一喜一憂せず、常に平常心で淡々と語る若者の姿に、強い感銘を受けた。

このように、「心技体」備わった藤井氏。若干18歳。この若者が歩んでいる人生に学ぶべきものは多い。