暑さの中、旅立って行った・・

連日の暑さが続く中、母の姉が亡くなり葬儀に参列した。享年99歳の大往生だった。

葬儀は葬儀専門の斎場で行われた。告別式の日、出棺の前、遺族との最後の別れを終え、棺の蓋を閉める際、斎場によって四隅を釘で打つ場合と、釘打ちしない斎場があるが、今回は釘打ちをする斎場だった。

斎場の担当者が「軽く釘打ちをしてください」と遺族に促し、それ用のハンマーを喪主に渡し、喪主は軽く釘打ちを始めた。

そして順にハンマーが回り、70代の工務店を営む長女の夫の番になった。

その長女の夫にハンマーが渡ると、さすが大工職人として長年やって来た人らしく、軽く打てばいいのに、ついつい金槌を持って仕事をしている時のように「トントントーントトトーン」と、いとも簡単に釘を打ちつけていた。

「最後まで打ちつけてしまうんじゃないかな」

私はハラハラしてその様子をみていたが、何か故人に長女の夫としての思いを伝えているような、リズミカルな槌音が会場に響いていた。

明るく元気な頑張り屋の叔母だった。それにしても99歳までよく頑張ったと思う。

お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。