懐かしの修学旅行

昔々の高校時代、金沢・東京・京都・奈良を見学する修学旅行に参加した。中でも一番見てみたかったのが古都京都。その静かな佇まいに触れてみたかった。

団体は各地の旅の行程をこなし京都に入り、いよいよ京都見学が始まった。団体バスが名所を巡っていた途中で、ほんの数分だったと思うが、霧雨が辺りをさあっと包んだ瞬間があった。

今思い出してみても、それはそれは心に染みる光景であった。霧雨に煙る木立とその間を抜ける参詣道。そして遠くに見える古びたお寺。風流とはまさにこの事か!学生ながらに感動したものだった。

さらに、あの頃流行っていた、渚ゆう子の「京都の恋」の歌詞とメロディが、私の頭の中で何度も繰り返され、その風景をより美しく彩った。今もこの歌を聴くと、あの時の情景が美しくよみがえる。